こんにちは。サンキャリア代表の田村です。
本日は『中小企業の人事部がやるべき業務やミッションとは?~②』についてお話していきたいと思います。本日は中小企業の人事部が行うべき業務や必要となる能力やマインド等について中心にお話していきたいと思います。
通常多くの会社の人事部の機能としては、大きく2つあると考えております。
① 採用部門
② 労務部門
採用部門に関しては、社会人となる前に就職活動で接点がある部署であるからこそ、イメージは沸きやすいかもしれませんが、労務部門に関しては、多くの場合入社してから実務に就き業務を習得するため、一般的にはあまりイメージが沸きにくい仕事だと思います。
そのため、本ニュースを見られる経営者の方や一般の方々によっては、人事部=採用部門と考えている方も多いかもしれません。本日以降では人事部が行う業務は何であるか等、特に中小企業ではどのような業務を必要とされるかをお伝えできればと思います。
まず採用部門の方々がどのような業務を行っているかですが、4月から3月までの1年間で大まかにいうと以下の業務が挙げられます。
4月~7月
〇今年度入社の新入社員のフォローアップ
〇次年度入社の新入社員の選考活動対応
8月~9月
〇次年度の採用計画調整
〇中途社員の採用活動
〇次々年度の採用計画構築
10月~3月
〇次々年度入社の採用活動準備開始
〇次年度の新入社員予定者(内定者)の入社フォロー
〇中途社員の採用活動
となります。
まず4月~7月ですが、4月に入社した新入社員の研修実施や、配属先の面談や業務適性検査のチェック、そして入社後すぐ離職が無いようメンター制度の実施等の離職防止に関するフォローを行ったりします。
また、来年4月に入社される求職者向けの会社説明会の実施やエントリーシート作成への対応を行い、6月以降は面接等の本格的な採用活動も同時並行で行います。
次に8月~9月ですが、6月から開始した採用活動の目標達成状況の確認と、目標が未達であれば新規に新卒採用サイト等で2次募集をかけたり、最終選考までに選考から漏れた求職者に対してアプローチをとったり等、採用計画の調整を行っていきます。
またそれでも採用人数の目標が未達の可能性があるのであれば、当該部署における中途社員の採用活動も同時並行で行っていきます。
また10月以降本格的に開始する次々年度入社の採用活動を本格的に開始する前に、今年度や次年度入社の採用活動での反省や振り返りを生かした計画作成も一般的にはこの時期に行うパターンが多いかと思います。
最後に10月~3月ですが、次々年度入社の採用活動を行っていくために、エントリーシートの作成や、会社説明会の準備、また自社でのインターンシップの募集を行ったりしていきます。
また、次年度の新入社員予定者(内定者)が来年4月に入社するまでの離職を防止するために内定者同士の交流会の実施等のフォローアップを行います。
そして、次年度入社予定の内定者が内定辞退等で会社の入社目標の未達が発生しそうになった時は、都度中途社員の採用活動を行っていきます。
以上が採用担当の1年間のスケジュールとなりますが、見て頂きました通り、どの時期も1年間にある程度の繫閑はあるといえども、同時並行で多くの年度にまたがって新入社員の採用活動に従事されていることが分かります。
また、新入社員の採用に関しては、入社後のイメージギャップやミスマッチ等会社の問題よりも新入社員個人の問題で、入社してすぐ退職してしまうことも多いです。
ただそのような退職に関してもそのような社員を採用しようと選考に進めた「人事部の責任」と思われる風潮が多いです。そのため、他部署からや社内でも比較的ミスが目立ちやすい部署であるため、やりがいも高い一方、責任も大きい部署であると私個人的には思います。
本日は『中小企業の人事部がやるべき業務やミッションとは?~②』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話していきたいと思います。
執筆者:田村陽太(社会保険労務士)
産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。
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