top of page
検索
執筆者の写真田村陽太

【第240回】『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑥』



こんにちは。サンキャリア代表の田村です。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑥』についてお話していきたいと思います。



前回は【自社の評価・賃金制度を設計する上で取り組むべき事】として以下を説明させて頂きました。



①社内で模範とする社員を決める

②模範となる社員が備えるスキル、マインドを棚卸する

③従業員を評価する管理職やマネージャーに対して研修を行う



今回は続きの③から、お話していきたいと思います。



次に③ですが、模範たるべき社員がどのような人物か、そしてその人物が持つべき具体的な能力やスキルはどのようなものかを洗い出した後、評価する管理職やマネージャーへの研修を行う事が重要です。



これはなぜ大事かというと、



・管理職たるもの、自分自身もそのような能力やマインドを持つべきであるから

・評価するだけでなく、日々自部署の従業員に対して教育を行う必要があるから


です。



会社経営というものはこれが絶対正しいという行動や対応方法のウルトラCはなく、会社が「それを正しい」と言えば、正しい事となる事項が多いと個人的には思います。



よって、現時点で管理職やマネージャー自身が会社で模範とすべき能力やマインドを持っていなくても、後天的に管理職に対して研修を行い、身につけてもらう事は可能だと思います。



管理職に対して、「自社で評価すべき社員はこのような人物である」というのを明示し、それを管理職に対して浸透させるためにも、管理職に対して研修を行う事は重要です。



また管理職は、その従業員を評価するだけでなく、各従業員の日々の行動や業務内容が正しいのかどうかを判断する、「オペレーション上でのリーダー」でもあります。



評価面談の時には評価項目を基に質問したり、説明したりするので、一定程度何について従業員から質問されるかが想定できるかもしれません。一方で日々の業務では何が起こるかが予測しにくい事から、従業員からの質問等を事前に想定して行動する事が難しいです。



その為、従業員と日々接していく前に、事前に研修という座学で大事な要点を頭の中にインプットしていく事で、自部署の従業員と接する上での指針や拠り所を各自持ってもらうためにも、非常に重要だと個人的には思います。



次に、【自社の評価・賃金制度を設計する上で意識すべきポイント】をお話ししたいと思います。意識すべき事は以下3点が挙げられると個人的には思います。



①    目標とする項目・評価する項目は3つまでに絞る

②    面談や評価を行う機会は事細かに日程の設定を行う

③    賃金制度の昇給・降給のルールに関しては事細かに設定する



以上が重要だと個人的には思います。



まず①ですが、管理職や従業員と一緒に設定する目標や評価する項目は出来るだけ少なく、出来れば3つまでに絞ることが非常に重要です。



そもそも日々自身の与えられた業務や役割をこなしていく事で精一杯な中、それ以外に会社の模範たる姿になるための目標を、従業員に日々意識させる事は非常に難しく、大変タフな取り組みだと私個人的には思います。



目標とすべき行動や姿を、組織の他の従業員や管理職自身のエピソード等具体的な事象に落とし込んで、3つくらいまでに目標を設定してあげる事が非常に重要だと個人的には思います。



そして目標を設定する際には「定量的に」評価可能な指標に設定する事が重要です。



例えば、「柔軟性をもって仕事をする」という目標を立てたとしても、それが以前と比較してどれくらい柔軟性高く働けるようになったのか、柔軟性高く働くことが出来たと評価するのはどの水準なのか等、そのままの目標設定ですと、現時点では非常に不明瞭で評価が行いにくいです。



その為、例えば、

・新規の仕事を任せられた時に、日々平均して〇〇人の意見を聞き、業務に取り組む

・今まで取り組んでいた方法と違う方法を必ず1回はチャレンジし、業務に取り組む



等の評価する人が「できた」「できなかった」を判断しやすい目標に置き換え、設定する事が非常に重要です。



本日は『従業員の働き甲斐を高める評価制度と賃金制度の設計方法⑥』についてお話させて頂きました。次回も続編をお話ししていきたいと思います。





執筆者:田村陽太(社会保険労務士)



産業機械メーカーの海外営業、社労士法人での勤務経験後、海外駐在員や外国人社員等のグローバルに働く社員が輝ける職場づくりを人事面からサポートしたいという想いで、社労士事務所を開業。海外駐在員や外国人社員の労務管理、外国人留学生・技能実習生の就労支援等、企業の国際労務・海外進出対応に強い。番組プロデュース、ポッドキャストデザイン等のPRブランディング事業も手掛ける。株式会社サンキャリア代表。



社会保険労務士事務所Sun&Careerホームページはこちらです。



インターネットラジオ・ポッドキャスト番組「企業と従業員の働き方を考える 『社労士ラジオ  サニーデーフライデー』」のリンクはこちらです。



社労士労務顧問、ナレーター、インタビュアー、番組MC・ナビゲーター、ポッドキャスト番組制作等のご依頼はお問い合わせフォームまでご連絡ください。


Comments


bottom of page